復活のリアゲート

程度の良い車両を選んでいても、さすがに12年もの年月が経過した車両は何処かが痛んできても不思議ではない。

この冬、リアゲートの開閉に問題を抱えていた。リアゲートのロックはロックを解除しても中途半端にロックがかかった状態になり、リアゲートは完全に上げきらないと重力に逆らえずに落ちてくるという状況だ。

リアゲートの利用が多いためこのままにしておく訳にもいかず、修理を考えていたものの、純正部品は劣化が早く、リアスポイラーやGTウイングを付けて重さが増している状態だと1年で再発することもあるという話がネット上には散見されたため、今後のカスタムを踏まえて強化品を発注してみることにした。

■nismo リアハッチ・リフトスプリングとZ1 Motorsports リアゲートダンパー

今回の修理パーツはnismo リアハッチ・リフトスプリングとZ1 Motorsports リアゲートダンパーだ。

nismo リアハッチ・リフトスプリング

nismo リアハッチ・リフトスプリングは、リアゲートの重量が増しているnismoモデルのZ33向け強化品となる。

Z1 Motorsports リアゲートダンパー

Z1 Motorsports リアゲートダンパーは海外メーカーの社外品だが、安価な社外品は問題が多いことを事前に知っていたこともあり、実績のあるメーカーのパーツをチョイスした。

なお、両パーツ共に、Zをメインにアフターパーツやカスタムメニューを提供しているDaytonaで購入してきた。

送られてきた商品の伝票をみて少し驚いたのだが、Daytonaは福岡県に拠点を置いている。Z33のチューニングメニューを提供しているショップは関東が多いイメージを持っていたのだが、福岡県なら店舗が近いので現車セッティングの持込みも随分と敷居が下がる。

Z33カスタムロードマップの中に現車セッティングは含まれていなかったが、吸排気系のパーツを交換後、現車セッティングで仕上げるという選択肢が強い現実味を帯びて現れた瞬間だった。

少し話がそれたが、今回購入した両パーツを詳しく紹介していく。

見た目は純正パーツとほとんど変わらない

nismo リアハッチ・リフトスプリングはnismo製だけに安心できる。見た目は純正パーツとほとんど変わることは無いのだが、強化品なので中に入っているスプリングのレートは硬めとなっている。

実際に手で押し込んでみるが、少々力を入れたぐらいでは縮まらない。へたった純正と比較しても硬いので効果は期待できそうだ。
両面テープ付

付属品として両面テープ付のゴム板が付属しているが、リアゲートにGTウイング等の重量物を乗せている場合、強化品でもロックが解除される位置までリフトできない場合があるようで、その際にボディ側に張り付けてリフト量を稼ぐために使用する。

なお、取付けに関しては接続箇所が純正と同等の形状なので数分もあれば交換できる。工具も不要なのでDIYの難易度は初心者向けだ。

Z1 Motorsports製

強化リアゲートダンパーは、アメリカでは日産向けのスポーツ系アフターパーツ供給メーカーとして有名なZ1 Motorsports製になる。

Z1 MotorsportsではZ33を含めフェアレディZのアフターパーツについては特に精力的に開発しているが、フェアレディZの販売台数が最も多いアメリカだからという事情もあるのだろう。

社外品のリアゲートダンパーの中では高額な部類に入るが、GTウイングを付けたリアゲートもしっかりと持ち上げるほどの性能があるとのことで、今後のカスタムでリアスポイラーを取付けても機能性を損ねる可能性は低いだろう。

このパーツについては、一部純正部品の流用をするが、パーツはほぼ交換となる。しかし取付けにあたって加工が必要になることはないので、DIYの取付け難易度は初級といったところか。


今回は、これらのパーツをDIYで組み込んでいく。なお、交換作業についてはDaytonaが参考になる動画を公開しているので、こちらの動画を参考にさせて頂いた。

下記に交換方法を記載しているが、動画の方が伝わりやすいので、下記の交換作業については捕捉と思ってもらいたい。

■リアゲートリフトスプリング交換

リアゲートスプリング取り外し

リアゲートリフトスプリングの交換はあっけないほど簡単だ。リアゲートを持ち上げて固定したら、リアゲートリフトスプリングを下に軽く引っ張りながら回せば外れる。

取り付け完了

古いリアゲートリフトスプリングを外したら、nismo リアハッチ・リフトスプリングを押し込み90度程度回すのだが、渋くて中々回ってくれない。しかし、この渋さなら振動で勝手に回って外れる心配をしなくとも良いだろう。

■リアゲートダンパー交換

リアゲートダンパーについてはリアゲートが落ちてこないように固定することから始まる。適当な角材やポールなどで、リアゲートダンパーの交換中にリアゲートが落下しないようにしっかりと固定しておかないと危険だ。

カメラ用の三脚で固定

本来の用途外のためお勧めはしないが、私は手元にあったカメラ用の三脚を使用して固定した。一眼レフの使用を前提とした頑丈な三脚だから安心して任せることができるが、安価な三脚は耐えられないかもしれない。

リアゲート側

リアゲートの固定が完了したら、リアゲートダンパーを取り外す。最初はリアゲート側からだが、ここはスパナでないと工具が入らない。レンチしかない場合は要注意だ。
※スパナ:ボルトやナットの横から差し込むタイプ
※レンチ:ボルトやナットの上から差し込むタイプ

この箇所は狭く、力を入れる必要があるため、勢い余って傷を付けないように注意するポイントとなる。傷対策を念入りにしておきたいなら、ボルト付近に養生テープを貼っておくと良いかもしれない。

ボディ側

リアゲートのボルトが外れたらボディ側のブラケットを固定しているボルトを外していく。ここはレンチでもスパナでも大丈夫だ。

ボルトを外すとリアゲートダンパーが外れる。ボルト・ワッシャー及びブラケットとボディ間に挟まっている緩衝材は再利用するのだが、結構な力が加わっていたのか、緩衝材がちぎれかけている。新品に交換したいところだが、今回は汚れを落としてそのまま流用することにした。

リアゲート側に専用のボルト

Z1 Motorsports リアゲートダンパーの取付けは、リアゲート側に専用のボールジョイント付きボルトを取付ける。

ブラケットを取付け

若しくは、ボディ側にガスダンパー部分を外したブラケットを取付ける事から始まる。ブラケット部分とボディの間には取り外した際に出てきた純正の緩衝材を流用し、ボルト・ワッシャーもそのまま流用して固定する。

ガスダンパーの向きに注意

両方とも固定したら、ガスダンパーを取付けるのだが、向きがあるのでボールジョイント部分の角度に注意してブラケット側から取付けていく。

ダンパーの先をはめ込む

次に、リアゲート側に取付けた専用のボルトにダンパーの先をはめ込む。リアゲートを押し上げつつ、ボールジョイント部分に圧入すれば、ゴリッとした鈍い感触と共にロックがかかる。

Cリング

ボールジョイント部分の圧入が上手くいかない場合は、ガスダンパー側のジョイント部分内部にCリングが入っているので、ドライバーなどでCリングを押し込み、はみ出し量を最小してから圧入すると上手くいく。

付属のロックピンを差し込む

ガスダンパーの取付けが完了したら、ブラケット側のボールジョイントを付属のロックピンで外れないようにロックするのだが、そのままだとすんなり入ってくれない。

ロック完了

ロックピンを軽めに差し込んだら、ガスダンパーを軽く揺らしながら差し込むと簡単に奥まで入っていく。

この作業を反対側も同じようにして交換すれば作業は完了となる。

■復活!リアゲート

今回のリアゲートリフトスプリングとリアゲートダンパーを交換で、リアゲートの機能は完全に元に戻った。

リアゲートのオープンボタンを押した後、リアゲートを押し上げてもロックが中途半端に掛り、リアゲートを手で押し上げながら再びオープンボタンを押すような煩わしさは無い。

天に向かってリアゲートが跳ね上がる

ガスダンパーの調子も良く、ロックを解除したリアゲートを少し開けば、天に向かってリアゲートが跳ね上がっていく。

リアゲートに何もつけていないのもあるのだろうが、リアゲートが開ききった際、あまりの勢いにブラケット部分が大きく揺れていたのを見て強度的に大丈夫かと心配になったが、しばらく使っていると落ち着いてきたのか、危なっかしさは無くなった。

また、予想はしていたが、リアダンパーを閉める際に力を込める必要が出てきた。貧弱な私は片手で閉めようとすると苦労するのだが、リアゲートが勝手に落ちてくるより遙かに軽微な問題だし、鈍った体にも少しは活が入る。

後は、経年劣化により機能性がどこまで維持できるか気になるところだが、あの跳ね上がり具合を見るに期待はできそうだ。