無線LAN自動データ更新は拡張機能のため単体では使えず、専用のWSD8G-703V(またはWSD16G-703V)というSDカードを購入する必要があるのだが、これが結構なお値段だったりする。
しかし、WSD8G-703Vの代わりにFlashAirという無線LAN内蔵SDカードで代用できるという情報を掴んでいたので、純正品より安価なFlashAirでコムテックZERO-703Vの無線LAN自動データ更新対応を有効化してみることにした。
しかし、WSD8G-703Vの代わりにFlashAirという無線LAN内蔵SDカードで代用できるという情報を掴んでいたので、純正品より安価なFlashAirでコムテックZERO-703Vの無線LAN自動データ更新対応を有効化してみることにした。
■FlashAirとは
FlashAirはTOSHIBAが販売している無線LAN内蔵SDカードで、2018年1月現在第4世代まで進化し続けており、無線LAN内蔵SDカードの中でもEye-Fiと並んでメジャーブランドとなっている。
FlashAirはデジタルカメラのデータを無線LAN経由で確認・保存するという用途を想定して開発されたものだが、当初よりデジタルカメラ以外の需要を見込んだ柔軟な設計にしていたため様々な用途に使われており、WSD8G-703Vを含め、レーダー探知機で無線LAN機能を有効化することができるSDカードは、FlashAirのOEM製品が使われている可能性が高い。
それを裏付けるかのようにFlashAir はWSD8G-703Vと同じように動く。トラブルの1つや2つあって当然と思っていたが、あまりにも簡単に動作してしまったので拍子抜けしたぐらいだ。
今回は、最新の第4世代より安価だった第3世代のFlashAir 16GBモデルを購入してきたが、FlashAirのサポート範囲外の使い方になるため、国内正規流通品よりも安価な並行輸入品を選択した。
並行輸入品は、正しい使い方をしたとしても日本国内ではサポートは一切受けることができない。パッケージにも記載がしてあるが、最初からサポート対象外の使い方をするなら並行輸入品を使わない手はないだろう。
ただし、FlashAirをコムテックZERO-703Vに使用した場合、ZERO-703Vのサポートも対象外となるため、トラブルが起きても自身で解決する必要がある点については注意しておかなければいけない。
純正品のオプションが高いのは。そのようなアフターサポートを含めたサービス料が含まれているからと思った方がよいだろう。
■FlashAirをWSD8G-703Vに変更する
FlashAirに無線LAN機能が付いているといっても、コムテックZERO-703Vに差し込めば直ぐに使えるというものではない。
事前にPCで内部のデータを書換える必要があるのだが、専用のアプリケーションが自動的に内部のデータを書き換えるため、FlashAirのWSD8G-703V化に難しい知識は必要ない。

まずは、コムテックのサイトからRadar SD Creatorをダウンロードする。
FlashAir をPCのカードリーダーに差し込みRadar SD Creatorを立ち上げる。
「SDカードのドライブを選択してください。」と書いてある箇所の一覧からFlashAirのドライブレターを選択。
「お使いの機種を選択してください。」と書いてある箇所の一覧からWSD8G-703Vを選択。
※ZERO-703Vが一覧にあるがWSD8G-703Vと間違わないように。

「利用規約に同意して専用SDカードを作成する」をクリックし、出てきたウインドウの「OK」をクリックしてデータの書き換えを始める。

後は、自動で書き換えをするが、最初に800MB程度のデータをDLし、パーティションを区切り直してフォーマットして、最後にデータを移動して完了という動作になるため、インターネットの接続環境等により、30分以上書き換えに時間が必要になることもある。
※書換え中にフォーマットが必要とWindowsのメッセージが出ることがあるが無視する。

「SDカードの作成に成功しました」と表示が出れば書き換え作業は完了となる。FlashAirを取り出したら、次はZERO-703Vで初期設定を行なう。なお、壁紙やアラーム音等のユーザーデータがある場合はここでFlashAirに移しておく。
■ZERO-703Vの設定をする
無線LAN設定を選択し、無線LAN ON/OFFを選択。
無線LAN ON/OFF設定を「ON」に切替える。
※スマートフォンのテザリングで接続する場合はここでテザリングを有効化しておく。
無線LAN設定メニューまで戻り、接続設定を選択。
接続可能な無線LANアクセスポイントが表示されるので、接続先を選択する。
無線LAN親機にWPS(自動接続機能)が搭載されているのであれば、接続先を選択する必要はなく、WPSを選択して画面が切り変わった後、無線LAN親機のWPSボタンを押すと自動的に接続設定をしてくれる。
手動で選択する場合は、一覧から接続先を選択した後に出る画面で接続を選択し・・・
パスワード入力画面で無線LAN接続用のパスワードを入力する。
※パスワードは無線LAN親機に記載してあることが多い。
※パスワードは無線LAN親機に記載してあることが多い。
パスワード入力後「接続」を選択すると接続を始め・・・
正常に接続できたら無線LAN情報が表示される。
「戻る」を選択して無線LAN設定メニューまで戻ったら、「ダウンロード設置」を選択する。
ダウンロード設置では、データのダウンロードを自動か手動か切り替えることができるので、自動でダウンロードする場合は「自動ダウンロード」に切り替える。
※GPSデータ以外の自動ダウンロード設定もあるので要注意。
※GPSデータ以外の自動ダウンロード設定もあるので要注意。
最後に、最新のデータを直ぐにダウンロードして反映させるため、無線LAN設定メニューから「データダウンロード」を選択する。
データダウンロードの各種データを最新版に更新して作業は完了となる。
GPSデータについては、現在のGPSデータ情報が表示されるので「次へ」を選択。
更新の確認を求められるので「実行」を選択。
データのダウンロード後に更新が始まり・・・
自動的に再起動して更新作業は終了となる。
なお、細かな設定を本体で行なうのは面倒というユーザー向けにスマートフォンでZERO-703Vの設定ができる機能も用意されている。
※ブラウザで設定するためアプリを別途ダウンロードする必要は無い。
自動ダウンロードのタイミングについては、起動時、無線LANに接続できる環境だと自動的にデータを確認して、更新されたデータがある場合はダウンロードして自動的に更新する。通常は、取締共有システムのデータを起動毎にダウンロードするだけなので瞬時に終わる。
もちろん、GPSデータを更新した場合は再起動するため、使えるようになるまで少し待たされてしまうが、自動でデータを更新してくれるメリットを考えると些細なレベルでしかない。
なお、無線LAN自動データ更新については無線LAN親機との接続よりスマートフォンのテザリングで接続する環境を想定して設計しているように感じる。
特に、インターネット経由でクラウドに取締り情報を集めて、それを元に警告する取締共有システムは、起動毎に接続できる環境が無いと最大限の効果を発揮することができない。
駐車場の近くに無線LANの親機を置くことでデータ更新は可能だが、無線LANにより有効になる機能を全て使いたいのであれば、スマートフォンのテザリングで運用することをおすすめしたい。
なお、WSD8G-703V化したFlashAirを購入時の状態に戻す場合は、パーティションを全て消し、FAT32で1つのパーティションを区切った後、FlashAirToolで初期化するとFlashAirとして再び利用することができる。