Project μ TYPE HC+

Z33のブレーキは車重があるためか効きが心許ない所がある。街乗りのような一般的な走行をしている時は問題ないが、少し流してみようかと思うとブレーキの効きに不安を覚える。

そこで、本来予定していたより早めに効きの良いブレーキパッドに交換することにしてみた。

Z33のVersionSとVersionSTにはBremboブレーキが搭載されているが、純正のBremboの効きはBremboの銘から想像する程ガッツリ効くようなものではない。半分以上踏み込んでも効き具合に変化が感じられず、思わず大丈夫だろうかと不安になる。

Brembo搭載車両でこれだから、ベースグレードはさらにブレーキ性能が厳しいのではないかと予想がつく。

案の定、多くの人がブレーキの効きに不安を覚えて社外品のブレーキパッドに交換しているようだが、その中でも装着率が多かったProject μ TYPE HC+を前後セットで試してみることにした。

フロント

TYPE HC+をチョイスしたのは、前車でProject μ製品を愛用していたとことも理由だが、ブレーキを含め重要なパーツは信頼のおけるメーカーの製品にしておかないと最悪命に係わるので、実績の有るProject μなら大丈夫だろうと感じた部分も大きい。

もちろん、Project μ TYPE HC+の仕様が魅力的だったのもある。特に耐フェード性が高く、街乗りから攻めても安心の0~800℃の温度域はとても魅力的だ。

800℃といえば、サーキットで使用するクラスのブレーキパッドが持っている温度域だ。もちろん、効きや耐久性は違うだろうが、温度域は高いことに越したことはない。車重が重たいZ33はブレーキへかかる負荷が大きい分、耐フェード性は高めなほど良い。

とはいえ、耐フェード性が高くても低温時の効きが悪いと街乗りはブレーキが効かずに危ない。その点TYPE HC+は0℃から800℃という広範囲の利用温度域を持っている。ある意味反則的な性能だ。

効きについては摩擦係数0.43~0.58μで初期制動が強めになっているが、街乗りでカックンといきなり効くような酷いタッチではない。街乗りはブレーキを軽くつま先で踏む程度でこなせてしまうので、逆に扱いやすさが増したぐらいだ。それでいて、踏むとしっかりと効くので安心してブレーキを踏み込むことができる。

踏み込んだときの微妙なコントロール性も健在で、Project μのストリートスポーツらしい効き味をZ33でも再び感じることができた。

ただし、犠牲になるものもあり、スポーツ走行向けのブレーキパッドでは避けて通れないブレーキダストと鳴きは発生する。

1週間でホイールがここまで汚れる

慣らしの期間でたいして踏み込んでいないにも係わらず、1週間でホイールがここまで汚れてしまった。純正のホイールだと明るい色だけに余計にブレーキダストが目立つ。

ブラックやブロンズ系といった暗めのホイールにすればブレーキダストが目立たなくなるだろうが、良いホイールを選ぼうとすると二の足を踏んでしまう価格になる。しばらくはこれで我慢するしかない。

また、ここまで汚れるということはブレーキローターを派手に削っている訳で、ブレーキローターの寿命は間違いなく縮まるだろう。

ブレーキパッドの鳴きについては街乗りでも発生するが、Z33は遮音性がよいからか、ウィンドを締めておけばそれほど気になる音ではない。個人的にはブレーキダストの方が問題だ。

純正のブレーキパッドとは比べものにならない

しかし、ブレーキパッドの効きは純正のブレーキパッドとは比べものにならないし、コントロール性も格段に向上したことを考えればデメリットは目を瞑るところだろう。少なくとも、どのメーカーの製品であれ、効きの良いブレーキパッドというものはブレーキダストと鳴きが出てくる。それを知ったうえで購入しているので別段不満はない。

むしろ不満を覚えるとするならば、純正サスペンションの性能が物足りないことが浮き彫りになったことだろうか。タイヤとブレーキパッドを良い物にしたせいで、余計にこの問題が目立ってきたように思う。