前回、フロントスピーカーの交換を無事終えたので、続いてリアスピーカーの交換に移ることにした。
Z33のリアスピーカーは非常に音が小さく、付いているのか分からないほど存在感がないが、ベースグレードだろうが4つスピーカーは搭載されている。交換すれば音量だけでなく音質も改善するので、フロントスピーカーと同時に交換することにした。
Z33のスピーカー交換に挑戦(フロントスピーカー編)をご覧頂いているユーザーはご存じのとおり、Z33のオーディオ・ナビ・スピーカーの交換については問題を抱えている。
もし、この記事を見て作業をしてみようと思うのであれば、事前にこちらの記事を見て準備することをお勧めしたい。
スピーカーの交換については、オーディオ・ナビ交換ほど問題は大きくないが、全くないわけではないので交換前に気にしておくべきだろう。
さて、Z33のリアスピーカーの交換はフロントスピーカーの交換と比べると複雑で面倒な作業になる。内装を何度も付け外ししていると痛みやすいし、ツメも劣化して内装を固定する保持力が弱くなっていくので、リアスピーカーと一緒にここに納めるものがあれば同時に納めておいた方が良いだろう。
作業開始(所要時間2.5時間)
この作業が終わったら、いよいよスピーカー付近の内装を剥がしていく。まず、ラゲッジスペースのマットをまくり、リアスピーカーが固定されている場所の後方にある内装を固定しているピンにアクセスできるようにする。
5箇所ピン留めされているので、内装剥がしで引き抜いておいた。
ピンを抜いたら、固定されていた内装部分のピン留めされている箇所を持ち、手前にめくるように押し上げていくと内装が外れる。この箇所はきつめに固定されているため、内装を痛めないようにしつつ強めに力を入れてやる必要があった。
この車両は小物入れしか入っていないので、左右の小物入れを前方へと押し出して取り外す。
先ほど外した箇所の上部にある内装のツメを浮かせる。助手席側のグローブボックス上部も同じようにツメを浮かせておく。
後部シガーソケットの上部も同じようにツメで固定されているので、この箇所も内装剥がしでツメを外して浮かせる。そうすると、写真のように指が入るぐらいのスペースが生まれる。
この状態にしたら、リアスピーカーを覆っている内装を上に引っ張り引き剥がす。ここも引き剥がすのに力がいる。
これで、リアスピーカーにアクセスできるようになった。
早速取り外してみたが、純正オーディオ車両のリアスピーカーはインピーダンスが32Ωと大きく、フロントと比べて8倍のインピーダンスがあるスピーカーが組み込まれていた。
インピーダンスと音量の関係はやや複雑な計算になるが、同じ音量の信号をスピーカーに流してもフロントの4Ωスピーカーはリアスピーカーの約2.8倍大きな音が出る計算になる。どおりでリアスピーカーの音が小さく聞こえるわけだ。
今回交換するTS-J1710Aはインピーダンスが4Ωのため、交換後はフロントのスピーカーと同じインピーダンスになる。これで、ヘッドユニットでの前後バランス調整はやりやすくなるだろう。
リアスピーカーの取り付けに関しては、TS-J1710Aに付属していた日産用の変換コネクターが使用できたので端子を加工する必要はなかった。
そのままクロスオーバーネットワークに繋ぎ、スピーカーマウントの近くにクロスオーバーネットワークを貼り付けた。
リアスピーカーはインナーバッフルを使う必要が無いのでそのまま装着するようになる。TS-J1710Aだと、そのままタッピングビスで固定することができる。
フロントスピーカーはあれこれ取付けたあげく配線加工する必要があったが、リアスピーカーは内装剥がしに手間が掛かるものの、スピーカー自体の取付けは難なく終わった。
左右両方のリアスピーカーを交換した状態だ。TS-J1710Aにはツイーター部分の指向性をある程度調整することができるが、リアスピーカーの場合はこの向きを直接耳に向ける角度にできない。そこで、内装に一度反射させて耳に入るようにドア側に指向性を付けることにした。
テストで音楽を再生してみたが、純正の32Ωスピーカーとは違い大きな音が出ている。もちろん音質も満足いく音質で思わずにっこりと微笑んでしまった。内装を外す手間が随分と掛かっただけに満足感も大きい。
後は、内装を元に戻して完成だ。爪の固定位置により微妙に内装のチリが合わなくなることがあるが、それさえ気にしなければ内装を戻すのはあっと言う間だ。
これでフロントとリアのスピーカーが全て交換された。改めて音楽を視聴してみたが、純正のスピーカーとは比べものにならないほど豊かな音が車内を包み込んでくれる。
ヘッドユニットが未だに純正のため、好みの音に調整するには調整項目が足りないが、ヘッドユニットを社外品にしてしまえば、さらに好みの味付けにした音楽を楽しむことができるだろう。