まずは、多くの人が交換すると思われる社外ナビ・オーディオについて、交換に必要な物と問題点を以下にまとめてみた。

オーディオ・ナビの交換で問題となるのは純正ナビの音声とBOSEオーディオの特殊性だろう。

加えてZ33の純正ナビはこの配線の途中で音声を割り込む方式を取っているため、問題を余計にややこしくしているのだ。

すでに、純正ナビは古くて使い物にならないレベルなので、社外品に変えるユーザーは多いと予想されるが、その場合は純正ナビを外してモニター部分を純正の小物入れに変え、日産ハーネスと社外ナビで対応すれば綺麗に収まると思われる。もちろん、BOSEオーディオ搭載車は車外ナビを使おうがアダプターは必須となる。

また、BOSEオーディオ搭載車にいくらアダプターをかませてヘッドユニットを変えたところで、アンプはBOSEのままなので完全に社外オーディオの音質を生かすことができない。

もし、BOSEオーディオ搭載車をアンプやスピーカーを含め社外オーディオで統一しようとすると、配線の引き直しが必要となるので非常に手間がかかってしまう。

困ったことに下記のスピーカーの問題と合わせて、BOSEオーディオ搭載車のオーディオ周りは手を入れようとすると非常に面倒なことになるため、オーディオ周りを弄ろうとするならBOSEオーディオ搭載車は避けたほうが良いとしか言いようがないのが現状だ。

・純正オーディオのままスピーカーのみ交換→問題あり
純正オーディオ搭載車はリアスピーカーのインピーダンス（抵抗値）が高いため、インピーダンスが低い社外スピーカーを取付けると電流が流れ過ぎ、音量を上げた際にスピーカーや社外ナビ・オーディオに内蔵されているアンプを破損する可能性がある。フロントスピーカーのインピーダンスは4Ωなので問題無し。

BOSEオーディオの専用アンプが残っているので、やはり、異なったインピーダンスの社外スピーカーを取付けると電流が流れ過ぎ、音量を上げた際にスピーカーやアンプを破損する可能性がある。

Z33はどのグレードでもスピーカーのみの交換は問題となってしまう。とはいえ、取付けたら即座に問題となるわけでもないので、必要以上に神経質になる必要は無いだろう。音量を上げすぎたりすると上記の問題が出る可能性が高いというだけで、実際に純正オーディオやBOSEオーディオ搭載車でスピーカーの交換をしているユーザーはごまんといる。

もし、万策を講じるのであれば、同じインピーダンスのスピーカーに交換するか、もしくは、BOSEのアンプを取り払って社外ナビ・オーディオからスピーカーまで一式全て社外品にすることが挙げられる。

もちろん、BOSEのアンプを取り払い社外ナビ・オーディオに交換するということは、BOSEのオーディオシステムそのものを取り払い配線を引き直すことが前提条件となる。

カーオーディオの世界では、このレベルまで来ると上級者向けの加工となり、加工の手間もさることながら必要なパーツを揃える費用も馬鹿にならない。面倒だからといって専門店に持ち込めば高額な工賃を支払うことになるだろう。もはやここまでくるとBOSEの呪いというべきだろうか。

この点を事前に知っていたため、純正オーディオ・純正ナビ無しの個体を選択したが、こうしてまとめてみると、改めてBOSEオーディオ搭載車はオーディオ周りに手を入れる人には向いていないと感じる。

また、BOSEオーディオ搭載車といっても、求める音質の方向性が異なれば折角のBOSEオーディオも宝の持ち腐れとなるだろう。結局、社外品に交換することになれば、無駄な出費と手間を取ることにもなりかねない。

最近はZ33も古くなり、純正やBOSE関係なくアンプやスピーカーが故障することもあるようなので、この点も中古を購入する際に注意しておいたほうが良いだろう。