バッテリーテスターMeltec ML-100

ドライブレコーダーの駐車監視モードは暗電流が大きく、24時間連続稼働にするために50Wのソーラーパネルを最終的に取付けることになったのだが、日々ソーラー発電による充電を行なうため、ドライブレコーダーの電源にしているスターターバッテリーは酷使されている。

また、50Wのソーラーパネルを導入する前まで、バッテリーが弱った状態で運用していたこともあり、スターターバッテリーのコンディションが前から気になっていた。

そこで、鉛バッテリーのコンディションを確認することができるバッテリーテスターを使い、スターターバッテリーのコンディションを確認することにしてみた。

■バッテリーテスターはテスターと何が違う?

バッテリーテスターとはテスターと名前がついているがテスターとは違う。確かに、テスターと同じく電圧を計測することができるが、バッテリーテスターは「エンジン始動時に要求される電流を流すことができるか」という要素を確認することに主眼を置いたものになる。

診断内容

国内では、自動車用スターターバッテリーはJIS規格により、エンジン始動時に要求される電流をCCAで計測及び表記することになっている。CCAとはコールドクランキングアンペア(Cold Cranking Ampere)の略で、-18度の環境で、30秒間定電流で放電して端子電圧が7.2V以上を維持できる電流値である。

すなわち、このCCAの数値が大きいほど「大電流を流すことができる=スターターセルが力強く回る=エンジンの始動が容易」になるのだが、スターターバッテリーが劣化してしまいCCAの数値が低くなると、エンジンの始動に必要な電流を取り出せずスターターバッテリーは寿命となる。

劣化したスターターバッテリーは、満充電状態でもエンジンの始動ができなくなることがあるため、電圧を計測しただけではスターターバッテリーのコンディションは分からない。とはいえ、計測のために-18度の環境で数百Aという定電流を放電することは容易ではない。そこでバッテリーテスターの出番というわけだ。

バッテリーテスターは鉛バッテリーの内部抵抗を計測してCCAを算出することができる。そのため、大電流で放電する必要もなく、鉛バッテリーに負担をかけずにコンディションを計測することが可能だ。

ディーラー等でもスターターバッテリーのコンディションチェックはバッテリーテスターを使用しており、バッテリーが弱っていると言われる場合は、CCAの測定値が搭載バッテリーの規定値より少ないということになる。

■バッテリーテスターMeltec ML-100

Meltec ML-100

今回、スターターバッテリーのコンディションを確認するために用意したバッテリーテスターはMeltec ML-100になる。

ディーラー等の整備士が利用する高精度なバッテリーテスターと比較すると簡易的なモデルと言えるが、個人が利用するバッテリーテスターとしては、精度を含めてコストパフォーマンス的に可もなく不可もなくといったところだろうか。

セット

セットになっているのは本体と説明書、キャリーバッグの3点。

Meltec ML-100本体は接続した鉛バッテリーを電源として稼働するため、電池や専用バッテリー等を管理する必要はない。鉛バッテリーに接続すればいつでも使用ができるので、キャリーバッグに本体と共に入れておき、車に常備しても良いかもしれない。

説明書を見ないと操作できない

操作ボタンは2個で操作性は良好かと思いきや、選択項目が多く、変則的な操作方法が必要なる箇所もあるため、計測前の設定は説明書を見ないと操作もままならなかった。

しかし、一度設定をしておけば記録しているため、2回目からの計測は初回計測時のように面倒に感じることはない。

■Meltec ML-100のコンディション表示

Meltec ML-100の結果表示は電圧とCCA、内部抵抗、バッテリーの劣化状態、充電状態、総合評価となっている。

総合結果は全項目を勘案した上で決定されるのだが、CCAの数値が規定よりも低いとスターターバッテリーは劣化していると判断され、数値が一定以上の割合を超えて低い場合は要交換の「REPLACE」表示になり、早急に交換が必要な状態だと「BAD CELL REPLACE」と表示される。

その他にも、充電状態が悪く正確性を欠くため、充電後に再度計測をする必要がある場合は「CHARGE RETEST」を表示し、CCAの数値が良好だがスターターバッテリーの充電状態悪いと要充電の「GOOD RECHARGE」表示になるため、エンジンが始動できない場合にスターターバッテリーの劣化によるものか、充電不足によるものなのか判断ができる。

ただし、CCAの数値は充電状態により数値が変化することもあるため、同じ日に計測しても数値が変わることがある。スターターバッテリーが上がってしまった状態でコンディションを計測する場合は、「CHARGE RETEST」表示が出ることもあるため、事前に充電をして計測した方が良いだろう。

充電後に「GOOD BATTERY」表示になっても、数週間後にはスターターバッテリーが上がることが頻繁に起きるのであれば、車を利用する時間少なく、駐車時に消費したスターターバッテリーの充電が追いついていない可能性が高いので、スターターバッテリーの補充電を行なうか車両の運用を見直す必要があるだろう。

■Z33のバッテリーコンディションを調査

計測の前にMeltec ML-100の端子カバーが外れやすいのが気になったので、先人の知恵をお借りして結束バンドで固定しておいた。事前に対策をしておかないと、滑るように端子カバーが抜けてしまうことがある。

端子カバーが外れやすい

マイナス端子ならまだしも、バッテリーに接続した状態のプラス端子はボディに触れるとショートを起して車両火災に繋がることもある。この点は改善してもらいたいところだ。

GOOD BATTERY

カバーの対策後、改めてMeltec ML-100でスターターバッテリーコンディションを調査してみたが、ドライブレコーダーの駐車監視機能を常時利用している環境から、良い結果は出てこないだろうと予想していたところ、意外なことに「GOOD BATTERY」と結果が表示された。

夏時期は晴天が続いたこともあり、ソーラーチャージャーによる充電が功を奏したのだろう。また、スターターバッテリーの電圧が12Vを切った際、車内完結型の補充電システムで即座に補充電をしたこともスターターバッテリーのコンディションを維持するうえで大きな役目を果たしたと予想している。

だが、油断は禁物で、冬季は寒さでスターターバッテリーの性能は落ちてしまう。ソーラーチャージャーによる充電も冬時期は夏時期の3割程度の充電量になることを想定しているため、今後はソーラーパネルの発電量やスターターバッテリーの電圧に注意しつつスターターバッテリーのコンディションを維持していきたいところだ。