ソーラーチャージャー

ドライブレコーダーの駐車監視モードを連続稼働させると暗電流によりバッテリーの残量は漸減していく。対策として18Wのソーラーチャージャーを導入したのだが、結局のところ能力不足だったことが後の検証で明らかになった。

そこで、今回は恐らくZ33の車内に設置できる限界となるであろう、50Wクラスのソーラーチャージャーを搭載してみることにした。

■50Wクラスソーラーパネル

50Wクラスソーラーパネル

今回用意したソーラーパネルは前に導入したメーカーと同じALLPOWERSの50Wソーラーチャージャー(ETFE層 MC4コネクタ付き)にした。特にお気に入りのメーカーというわけではないが、殆どのソーラーパネルが白色で目立つ中、このソーラーパネルは全面黒色で目立ちにくい点が気に入った。

サイズはW54 cm×H63cm×D0.3cmとなっており、Z33のリアガラスに収めるには限界に近いサイズのため後方視界は7割以上塞がれる。純正でも後方視界は良好とは言えないが、これで覆えば後方視界はサイドミラー便りになるのは間違いない。

仕様

ソーラーパネルの性能は50Wで、Vmpが18VでAmpが2.7Aとなっている。逆流防止機能があるとはいえ、バッテリーと直接接続すると出力が高すぎて過充電になるのは目に見えているのでチャージコントローラーは必須だ。

PWMのチャージコントローラーで使う場合はバッテリーの電圧に引っ張られて電圧が下がるため、最高のパフォーマンスを発揮できないが、それでも最高の環境なら2.7Aの充電電流が期待できる。

MC4コネクター

商品構成はこのソーラーパネルとマニュアルのみで、予め接続されているMC4コネクター付のケーブルに合せ、未加工のMC4コネクターを用意しておいた。これで、チャージコントローラーからソーラーパネルを結線するケーブルを自作する。

なお、商品紹介のページでは「5年の標準出力効率は95%、10年の標準出力効率は90%、25年の標準出力効率は80%」とあるが、出力保証は説明書に5年で80%、10年で50%の出力保証となっている。

■ベンチマーク

ソーラーパネルの性能を見るため、地面に直接置いて開放電圧と充電時の電流を計測してみることにした。なお、計測当日の天候は曇りで計測時間帯は6月上旬の12時過ぎになる。

開放電圧

テスターで開放電圧を計測してみたが21.32Vとなった。仕様は20Vなので、天候が良ければもう少し上昇するのかもしれない。

バッテリーへ直接接続

バッテリーへ直接接続して充電する際の電流はバッテリーへの供給電圧が13.1Vの時1.228Aとなった。曇りにもかかわらず、それなりの電流が出ているのはパネルのサイズによるものだろう。これは晴天時の出力に期待ができそうだ。

陰を作ると極端に電流が低下

なお、ソーラーパネルにはバイパスダイオードは搭載されているが日陰に弱く、ソーラーパネルの一部に陰を作ると極端に電流が低下する。そのため、ソーラーパネルに影を作らない設置方法を模索する必要があった。

■ソーラーパネルの設置(所要時間6時間)

ソーラーパネルは外装に貼り付けることが可能な防水性能を持っているが、Z33のデザインを犠牲にしてまで外装に貼る気はさらさら無い。設置については既にリアガラスと既に決まっている。

予め採寸してこの場所に納まることを確認しているとはいえ、このままでは取付けることができない。吸盤で張り付けても、ソーラーパネルの自重で曲がってしまうからだ。そこで、ソーラーパネルをメッシュパネルに張り付けてリアガラスに固定することにした。

取付けに使用したもの

取付けに使用したのは60×30cmの黒メッシュパネル2枚、M6の黒ボルトナットセット4組以上、八幡ねじの曲板黒NO61 L-60B×4個(以後L字ステー)になる。これらを組み合わせてリアゲートの内装にメッシュパネルを固定する土台を作る。

メッシュパネルをつなぐ

メッシュパネルについては60cm×60cmのサイズが望ましかったのだが、近隣で入手できなかったため、急遽60×30cmのメッシュパネル2枚を八幡ねじの曲板黒NO.81で繋げて固定することにした。

ハイマウントストップランプに干渉

1枚ほど結束バンドでメッシュパネルに張り付けてテストしてみたところ、想像以上に強固に固定できたのでこの方法で1枚に繋げることにした。だが、このままではハイマウントストップランプに干渉してしまう。

サンダーでカット

これは想定済みだったので、切断箇所を決めて切断砥石を取付けたサンダーでサッとカットして研磨ディスクで表面のバリ等を取り除いておいた。

塗装

だが、このままだとカットした箇所の塗装が剥がれてみっともない。そこで、つや消しの黒スプレーを使って塗装をする。塗装の強度が必要な箇所ではないので、シリコンオフで脱脂したらミッチャクロンをコートする。その後、つや消し黒を何度か吹き付けて塗装を乾燥させる。

メッシュパネルを乾燥させる間にリアゲートの加工へと移る。最初は配線となるが、既に車内ヒューズボックスからラゲッジスペースまでは配線がしてあるので、リアゲートからキャビンへ設置しているチャージコントローラーまでの配線を行なう。

チャージコントローラーへの配線についてはリアゲートの内装裏を通り、天井の内装裏を経由してリアタワーバーの根本近くまで降ろしてくることにした。

リアゲート上部のパネルを剥ぎ取る

手始めに、リアゲート上部のパネルを剥ぎ取ってみた。ここからソーラーパネルまでケーブルが伸びることになるが、隙間がないので穴開け加工が必要になる。

ゴムグロメット

そこで、予めゴムグロメットを準備しておいた。グロメットは内装の加工跡を綺麗に処理するだけでなく、ケーブルの保護にもなる。

グロメットをはめ込む

ケーブルを内装裏に入れる箇所を決めて穴を開け、グロメットをはめ込めば加工は完了となる。

純正のゴムブッシュ

次に配線方法だが、リアゲートの内装裏からキャビンの天井裏へ配線をするため、純正のゴムブッシュを経由して天井裏へと配線を出すことにした。

天井のクリップ

天井はクリップで留めてあるので内装剥がしでクリップを抜き取ると隙間ができる。これで配線に必要なスペースは確保できた。

シートベルトを固定しているボルト

天井裏から降ろす場所はシートベルトの上部固定箇所の内装になる。ここはシートベルトを固定しているボルトを外してから内装を剥がす。

準備完了

これで配線ができる状態となった。

リアゲート内装裏からリアゲートとキャビンの間

最初は、リアゲート内装裏からリアゲートとキャビンの間まで通す。ケーブルはコルゲートホースで保護しているが、絶縁テープで巻いて纏めて通しやすくしておいたので、ここは簡単に配線をすることが出来た。

ゴムブッシュはL字の形状

だが、次が大問題だった。このゴムブッシュはL字の形状をしており、手を入れる隙間も殆ど無いため作業性は最悪といっていい。さらに、ケーブルを保護するためにコルゲートチューブを巻いた状態で貫通させるため一筋縄ではいかない。

結束バンドで固定

最初はケーブルを引っかける輪の部分が通らず、配線ガイドの反対側を通したものの、結束バンドで固定して抜き出そうと思ったら、内部でカバーごと結束バンドが抜けて唖然としてしまった。久しぶりに心が折れそうになった瞬間だ。

絶縁テープで巻き付け

今度は、配線ガイドにケーブルを絶縁テープで巻き付け、さらにゴムブッシュ内部へ潤滑用のシリコンスプレーを吹き付けておいた。これで少しは滑りが良くなるはずだ。

何とか貫通

ゴムブッシュの内部で配線ガイドを曲げながら何とか貫通させることができた。だが、内部で外れた結束バンドは1つ押し出せたものの、配線ガイドのカバーともう1個結束バンドが残っている。時間があれば抜き出すこともしたが、梅雨の合間の貴重な晴天なので後ろ髪を引かれる思いを感じつつ作業を継続した。

リアタワーバーの根本まで配線

ここから先は簡単に配線が可能だ。天井裏からシートベルトを取付けるピラーを経由してリアタワーバーの根本まで配線をしておいた。

リアゲートの内装にL字ステーを取付け

配線が粗方終わったので内装の加工に移る。先ほど取り外してグロメットを取付けたリアゲートの内装にL字ステーを取付ける。取付け箇所をマスキングテープで決めたら、リアガラスに近くなるように微調整をして穴を開ける。

角度を調整したL字ステー

ボルトナットセットを組み込み、L字ステーを締め込んで固定するのだが、そのままだとリアガラスに対してL字ステーが水平にならない。そこで、万力に固定してゴムハンマーで叩いて角度を調整した。

大きなリアゲートの内装

次に、下部のL字ステーを取付けるため一番大きなリアゲートの内装を剥がす。ピンが多くて大変だったが、ストライカー部分から内装剥がしで剥がしていくと綺麗に内装を剥がすことが出来る。

金属性のファスナー

リアの内装には金属性のファスナーが一部入っているようで、このファスナーが強固に内装を固定しているため外しにくくなっているようだ。

リアゲートウエイトが無い

なお、Z33にはリアゲートには跳ね上がり具合を調整するためのリアゲートウエイトが搭載されている。だが、私の車両には存在していなかった。前のオーナーもリアゲートの開きが悪い問題について対処していたような跡が残っていたが、その際にリアゲートウエイトも外してしまったのかもしれない。

L字ステーを固定

話は戻り、こちらの内装もL字ステーを固定するための穴をドリルで加工し、角度を調整したL字ステーを固定した。リアワイパーのモーターがボルトに干渉しないかと心配をしたが、クリアランスは十二分にあった。

何度かL字ステーを取付けた状態で内装を戻し、角度の微調整をしたらメッシュパネルをマウントするL字アングルは取付け完了だ。

下からカットしたメッシュパネルを差し込む

ここでソーラーパネルをリアガラス側に仮固定しておき、下からカットしたメッシュパネルを差し込んでL字ステーに固定する。各部の固定には結束バンドを使った。

ソーラーパネルの固定

ソーラーパネルの固定はL字ステーにマウントしたメッシュパネルに固定する。左右と上下に適度な張力が出るように固定しておく。

若干、ハイマウントストップランプカバーからランプ側にソーラーパネルが入り込んでいるが、こうしておかないと影になった部分が抵抗となって発電効率が劇的に低下する。また、ハイマウントストップランプを隠すとは整備不良に問われるため、ランプを隠さない程度に調整しておいた。

MC4コネクターを使って接続

ソーラーパネルの固定が完了したら、ケーブルの長さを調整して配線の最終調整に入る。また、ソーラーパネルとの接続はMC4コネクターを使って接続することにした。

MC4コネクタの構造

MC4コネクターはソケット内部にはめ込むピンを圧着端子で平行線に取付けた。専用の工具が付属していたが、平行線の太さが小さいため手でネジ部分を回して取付け完了だ。ソケットとケーブルの間に隙間が出来ているため本来の防水防塵性能は無いが、車内で使用するなら問題は無い。

メッシュパネルに結束バンドで張り付け

最後にコルゲートチューブで保護して、余ったケーブルはメッシュパネルに結束バンドで張り付けておいた。

チャージコントローラーを設置

最後に内装を戻して、チャージコントローラーを設置した。元は運転席側に設置していたが、ステータスの確認の度に助手席側の窓から覗く必要があったため、反対側へ移設しておいた。

配線はコルゲートチューブを巻いてラゲッジマットの下に隠しておいたが、今後手を入れることがあるため、その際に内装裏に隠す予定にした。少々手抜きだが、ここに重たい荷を乗せることがないので大丈夫だろう。

仕上げは、バッテリーとチャージコントローラーの配線を接続し、その後ソーラーパネルを影になるように覆ってチャージコントローラーと接続するためMC4コネクターを接続した。

ステータスは発電状態

既に時計は17時を回っていたが、それでもチャージコントローラーのステータスは発電状態になっており、運用に期待が持てると感じつつソーラーパネルの換装作業を完了した。

なお、後日、ソーラーチャージャーの交換が控えているため、新しいソーラーパネルの運用結果については新しいソーラーチャージャー含めて検証することにする。